予備知識ゼロで会場に足を運んだら、ひさびさに展示側の感性と自分の感性があわない、自分にとってはひどい展示を見た。コロナ後の横浜美術館再開館をいわうイベントとしてふさわしい催しとは思えなかったのがとても残念である。
- 本展はアート作品を鑑賞したい人には向いていないイベント思われる。
- 社会問題に興味がある人には学びがあるかもしれない。
とくにメイン会場の横浜美術館会場はやっつけ仕事としか思えなかった。
会場は完全に一見さんお断りの世界で、あとで展のウェブページを見ると、展示は章立ててあったようだが、展示会場からはそれついて一目でわかるようなものはなく、会場を歩いているとギャラリーを回っているような感覚で、そこに置かれた作品も自分からすると美的レベルがとても低い。
作品は無料のギャラリーで鑑賞できるレベルの作品しかなく、金取って見せるものとは思えなかった。
特に気になったのが館のエントランス左から響いてくる擬音(銃撃音などを人が口から発している音)が、どこにいても聞こえるくらいのボリューム鳴っており、とても耳障りで鑑賞の妨げにしかならなかった。聴きたい人ようにヘッドフォンをおいておけと思った。
「世界では戦災が絶えず、あなたはこれみて楽しいですか?」という嫌みだったのかもしれない。
1時間ほど開場にいたが、会場内には展示に困惑する家族連れ、足早に会場を歩くだけの人、全然楽しめていない子どもが目の前を通り過ぎていった。
そのあと、他の会場も回ったけれど、旧第一銀行横浜支店、BankArt KAIKOもまあまあ、あわない展示だ、どこかの高校生の文化祭のような感じ。
BankArt STATIONはそれなりに楽しめる展示だったので、今回のトリエンナーレはここだけ見れば十分と感じた。
黄金町は、トリエンナーレに組み込まれているけれど、基本的に別枠だし、会期中にいければ行こうかなと思っている。
問題点として思い浮かぶのは、海外キュレーターと日本人側の意思不疎通だろう。
とてもまともに議論してここにたどり着いたようには思えない。
日本人特有のふわっとしたイメージを伝えて、後はよろしくとお任せして、できあがったのがこの状態だったのだろうか?ある時期にこれを軌道修正できる人がいなかったのが、今の美術界の事なかれ主義と人手不足を物語っているように思われる。
素人目に見ても、なにに予算をかけたのか、市の予算が多く使われているので、今後内訳は出るんだろうけど是非見てみたいものだ。きっと内部ではいろいろあって、裏話が出てくると、さぞうんざりする話が詰まっているように想像される。
本展はスポンサーもけっこういるみたいだけれど、この展示を見て次回も金を出そうと思うだろうか?次回協賛していたら、なにも見ていないのではと思ってしまう。
この内容では、横浜駅付近の金券屋に4000円なりのチケットが1000円程度で投げ売られているわけだ、会期間際になると500円くらいになりそう。
- HASSELBLAD X2D +XCD 28mm
- SONY α7Sii +APOQUALIA 28mm I型
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