有給休暇を取って、秋の奈良に向かう。
移動手段は、新幹線こだまのぷらっとこだまで名古屋まで行き、そこからレンタカーで奈良の吉野山を目指す。
天気は台風が来ているが、旅立ちの日はそんなに悪くはなかった。
今回旅の最大の目的は、金峯山寺で公開される、蔵王権現さんを見に行くことだったので、真っ先にそこを目指す。
吉野山の駐車場で、お昼をいただいたのだけれど、店のおじいさんが、だいぶ物忘れが入っているようで、注文が待てども待てどもこない。明らかに料理を出す順番を間違えている風情で、少々いらいらしてしまった。反省。
気分がささくれた気持ちで、権現さんに会いに行ったのだが、先ほどのささくれを吹っ飛ばし、自分はなんて小さいんだと感じる、ド迫力の権現さんだった。
権現さんは青く、憤怒の表情でこちらを見下ろしている。7mもあるのでただただ見上げるばかりだった。そこに住職さんの軽妙なトークが入り、ゆったりと見ることが出来た。小分けの部屋で数分じっくり対面する時間もあり、とてもとても満足だった。
秘仏蔵王権現ご開帳の札

権現さんを納めた本堂。国宝なり。

蔵王権現の興奮のまま、車を吉野川沿いに五条方面へ車を転がして、榮山寺を目指す、道中やたら細い道を通っていった。こちらでも、遷都1300年に合わせて八角円堂の内部が公開されているとのことで、楽しみだった。八角円堂の内部は柱も八角に整えてあり、美しい建築であった。鎮座する仏様は痛みがあるが、美しいたたずまいだった。柱と天井に残る文様も素晴らしいものであった。
榮山寺 八角円堂

榮山寺から、車で15分くらいのところに、草谷寺がある。山の中の落ち着いたお寺だった。石段を上がっていくと本堂があり、そのさらに上に宝物庫がある。こちらも特別公開で、片目を閉じた不動明王が派手さはないが、不思議な落ち着きで座っていた。この中の仏様は皆様落ち着いた感じであった。心和む癒しの空間だった。
草谷寺 境内

宿のある岡寺方面に向かう。宿の”若葉”さんは、岡寺の目の前にある、鳥居をくぐって、こんなところを車で上がるの?的な場所に向かっていく必要がある。
飛鳥鍋という素敵な食事をいただいて、夜の平城京に向かう。
夜のなら市街も車だらけで、1時間くらいかかってやっと、平城京付近に到着。イトーヨーカドーの駐車場に止めて、第一次太極殿を目指したが無理だった。朱雀門から太極殿までは、20分くらいかかりそうだった。宿のお風呂の時間も考慮し、朱雀門だけみて撤収。撤収途中で雨も降ってきた。
朱雀門

朱雀門まで行ったと、宿のおばちゃんに言ったら、びっくりされた。そりゃそうだよな、あたりまえか。
一日目の旅程終了。
名古屋>金峯山寺>榮山寺>草谷寺>民宿若葉>朱雀門>一泊
KONICA HEXAR-RF +Biogon21mm/F4.5
Leica M8.2 +MS-OPTICAL MS-MODE-S DUALSYSTEM 50/1.3
|